熱:融点・熱伝導率ML-02

熱伝導率の一覧:金属・合金・建材・断熱材・液体・気体の値と、単位 W/(m·K) の読み方

公開 · 執筆 マテリアル研究所 編集部

案内:羽白尾 コウくんなんでも知ってる。たまに間違えたことも書く。先に謝っとく。ごめん。マテリアル研究所 編集部 · 鉱物学の資料・GIA・公的機関の資料で確認:2026-10-28
コウくん

熱伝導率の一覧を、早見表と7つの表で示します。値には温度の条件と出典を付け、合金や建材は幅や前提も書きます。

あらすじ

この記事では、次の13項目を順に説明します。

  1. 結論:熱伝導率の一覧で、主な物質はどのくらい?
  2. 熱伝導率とは? 簡単にいうと?
  3. 金属の熱伝導率の一覧は?
  4. 合金の熱伝導率は、なぜ幅がある?
  5. 熱伝導率は温度で変わる?
  6. 建材の熱伝導率の一覧は?

ほか7項目は下の目次から。

この記事の内容(13項目)
  1. 結論:熱伝導率の一覧で、主な物質はどのくらい?
  2. 熱伝導率とは? 簡単にいうと?3
    1. この節の先頭へ
    2. 熱伝導率の単位 W/(m·K) の読み方は?
    3. 熱伝導率の単位はどう換算する?
    4. 熱伝導率の計算式は?
  3. 金属の熱伝導率の一覧は?2
    1. この節の先頭へ
    2. 熱伝導率が一番高い金属は?
    3. 金属の熱伝導率の高い順は?
  4. 合金の熱伝導率は、なぜ幅がある?4
    1. この節の先頭へ
    2. ステンレスの熱伝導率はどのくらい?
    3. アルミの熱伝導率はどのくらい?
    4. 銅の熱伝導率はどのくらい?
    5. チタンの熱伝導率はどのくらい?
  5. 熱伝導率は温度で変わる?
  6. 建材の熱伝導率の一覧は?
  7. 断熱材の熱伝導率の一覧は?1
    1. この節の先頭へ
    2. 断熱材の熱伝導率は低いほうがいい?
  8. 液体と気体の熱伝導率の一覧は?2
    1. この節の先頭へ
    2. 空気の熱伝導率はどのくらい?
    3. 水の熱伝導率はどのくらい?
  9. セラミックスと樹脂の熱伝導率は?
  10. 熱伝導率と熱伝達率の違いは?
  11. 熱伝導率が高いとどうなる? 低いとどうなる?
  12. 熱伝導率でよくある質問は?6
    1. この節の先頭へ
    2. 熱伝導率が一番高い物質は?
    3. ステンレスは鉄より熱伝導率が高い?
    4. アルミの熱伝導率は鉄の何倍?
    5. 熱伝導率の記号は?
    6. 熱伝導率と比熱の違いは?
    7. ガラスとステンレスの熱伝導率の違いは?
  13. 出典

熱伝導率は、ものの中を熱がどれだけ伝わりやすいかを表す値です。

単位は W/(m·K) で、大きいほど熱をよく通します。金属は大きく、空気や断熱材はとても小さい値です。

ポイントはここです。熱伝導率は温度や成分で変わるので、値は「何度で、どの材料か」と組みで読みます。

この記事で分かることは、次のとおりです。

  • 主な物質の熱伝導率の早見表と、ものさしの図
  • 単位 W/(m·K) の読み方と、古い単位からの換算
  • 純金属と合金(ステンレス・アルミ・銅・チタン)の値
  • 建材・断熱材・液体・気体・セラミックスの値
  • 温度で値がどう変わるか
  • 熱伝達率・熱貫流率との違い

値は、産業技術総合研究所や NIST(米国国立標準技術研究所)の資料で確かめました。メーカーの技術資料と、建築の公益法人の資料も使っています。

結論:熱伝導率の一覧で、主な物質はどのくらい?

主な物質の熱伝導率は、銀や銅が数百、ステンレスが十数、水が約0.6、空気が約0.026です。

熱伝導率の早見表(主な物質)
物質熱伝導率 (W/(m·K))温度
銀429室温(25℃付近)
銅386〜402室温(25℃付近)
アルミニウム(純)226〜237室温(25℃付近)
鉄(純鉄)72〜80.4室温(25℃付近)
炭素鋼41常温
チタン(純)21.9室温(25℃付近)
ステンレス(SUS304)16.3記載なし
コンクリート1.6記載なし
ガラス1.0記載なし
水0.59820℃
木材0.12記載なし
グラスウール(16K)0.045記載なし
空気0.026427℃
出典(6件)

表は高い順です。値は、このあとの7つの表から同じ行を持ってきています。

いちばん高い銀と、いちばん低い空気では、約1万6千倍の差があります。差が大きいので、図は横軸を対数にしています。

0.010.11101001000銀429銅386〜402アルミ226〜237鉄72〜80.4炭素鋼41チタン21.9ステンレス16.3コンクリート1.6ガラス1.0水0.598木材0.12グラスウール0.045空気0.0264
図:熱伝導率のものさし(主な物質、W/(m·K))横軸は1目盛りで10倍(対数)。幅のある値は上限まで描く。値と温度は早見表のとおり

金属どうしでも、銅とステンレスでは20倍以上の差があります。「金属は熱を通す」とひとまとめにしないのが大切です。

コウくん

早見表の「温度」の列も見てください。同じものでも、温度が違えば値が少し変わります。

熱伝導率とは? 簡単にいうと?

熱伝導率とは、厚さ1mの板の両面に1℃の差があるとき、1m²を1秒に流れる熱の量です。

記号はλ(ラムダ)が多く、英語では thermal conductivity です。資料によっては k と書きます。

熱の伝わり方には、伝導・対流・放射の3つがあります。熱伝導率は、このうち「伝導」の強さだけを表す値です。

金属では、自由に動く電子が熱を運びます。そのため、電気をよく通す金属ほど、熱もよく通す傾向があります。

熱伝導率の単位 W/(m·K) の読み方は?

W/(m·K) は「ワット毎メートル毎ケルビン」と読みます。

W(ワット)は、1秒あたりに流れる熱の量です。m は板の厚さと面積をまとめた長さ、K は温度の差です。

K(ケルビン)と℃は、目盛り1つの大きさが同じです。温度の差を表すときは、1K と1℃は同じ大きさです。

そのため W/(m·K) と W/(m·℃) は、同じ数になります。

熱伝導率の単位はどう換算する?

古い本の kcal/(m·h·℃) は、1.163倍すると W/(m·K) になります。

熱伝導率の単位と換算
単位W/(m·K) にするとどこで見るか
W/(m·K)1いまの資料・カタログ(SI 単位)
W/(m·℃)1温度差を ℃ で書いた表
mW/(m·K)0.001気体の表
kcal/(m·h·℃)1.163古い建築・機械の本
cal/(cm·s·℃)418.68古い理科・化学の本

出典: 単位の定義(1 kcal=4,186.8 J、1 時間=3,600 秒)

kcal(キロカロリー)は熱の量、h は1時間です。1時間は3,600秒なので、この倍率になります。

気体の表では、mW/(m·K) のように千分の1の単位を使うことがあります。表の単位を先に確かめます。

熱伝導率の計算式は?

板を流れる熱の量は「熱伝導率×面積×温度差÷厚さ」で求めます。

たとえば、厚さ1cmのガラスの板を考えます。面積1m²で、両面の温度差が10℃とします。

建材の表のガラスの値を使うと、計算では約1,000Wになります。

ただし、これはガラスの中だけの値です。実際の窓では、表面と空気の間でも熱が伝わりにくくなります。そのため、実際に流れる熱はずっと少なくなります。

熱伝導率だけで、窓や壁の断熱の良さは決まりません。表面の熱の伝わり方は、あとの節で説明します。

金属の熱伝導率の一覧は?

純金属の熱伝導率は、銀が最も高く、銅・金・アルミニウムが続きます。

純金属の熱伝導率(室温付近)
金属熱伝導率 (W/(m·K))温度メモ
銀429室温(25℃付近)金属でいちばん高い
銅386〜402室温(25℃付近)純度で値が変わる
金318室温(25℃付近)
アルミニウム226〜237室温(25℃付近)資料と材料で値が違う
タングステン169〜176室温(25℃付近)
モリブデン138室温(25℃付近)
亜鉛116室温(25℃付近)
ニッケル90.9室温(25℃付近)
鉄(純鉄)72〜80.4室温(25℃付近)鋼(はがね)はもっと低い
白金(プラチナ)71.6室温(25℃付近)
スズ66.8室温(25℃付近)多結晶の値
鉛35.420℃
チタン(純チタン)21.9室温(25℃付近)多結晶の値

出典: 産業技術総合研究所「金属の熱伝導率一覧」(分散型熱物性データベース) / NIST「Material Properties: Lead」(米国国立標準技術研究所、低温材料の物性。曲線の式から20℃で計算)

値は産業技術総合研究所のデータベースの、室温(25℃付近)の値です。

報告が複数ある金属は、幅で載せています。銅やアルミニウムは、純度や測った材料で値が変わります。

熱伝導率が一番高い金属は?

熱伝導率が一番高い金属は銀で、次が銅です。

銀は高価なので、熱を逃がす部品にはふつう銅やアルミニウムを使います。

金属の熱伝導率の高い順は?

金属の熱伝導率の高い順は、銀・銅・金・アルミニウムです。

そのあとにタングステン、モリブデン、亜鉛、ニッケル、鉄が続きます。表の金属では、チタンがいちばん低い値です。

純アルミニウムは、純鉄のおよそ3倍の熱伝導率です。アルミの鍋は、熱が全体にすばやく広がります。

同じ金属の重さは、金属の比重一覧で比べられます。溶ける温度は、金属の融点一覧にまとめています。

合金の熱伝導率は、なぜ幅がある?

合金の熱伝導率は、加えた成分の種類と量、熱処理によって変わるため、1つに決まりません。

合金の熱伝導率(ステンレス・アルミ合金・チタン合金など)
合金熱伝導率 (W/(m·K))温度どんな合金か
無酸素銅(C1020 相当)39720℃純度99.96%以上の銅
アルミ 110021220℃純アルミ系(99%以上)
アルミ 6063-T520120℃サッシなどの押出材
アルミ 300317720℃マンガンを加えた板材
アルミ 6061-T615420℃構造用の強い合金
アルミ 508311820℃マグネシウムが多い船舶用
炭素鋼41常温鉄に炭素を加えた鋼
ステンレス SUS43026.0記載なしフェライト系(磁石につく)
ステンレス SUS41024.2記載なしマルテンサイト系(刃物など)
ステンレス SUS30416.3記載なしオーステナイト系(18-8)
ステンレス SUS31616.3記載なしモリブデン入りのオーステナイト系
ステンレス 304(NIST)15.120℃同じ鋼種の別の資料の値
ステンレス SUS310S13.8記載なし耐熱用のオーステナイト系
チタン合金 Ti-6Al-4V7.420℃64チタン
出典(10件)

金属にほかの元素を混ぜると、熱を運ぶ電子の動きがじゃまされます。そのため合金は、もとの純金属より低くなります。

ステンレスとアルミ合金の値は、出典が違います。ステンレスは日本製鉄のカタログ、アルミ合金は NIST の資料です。

同じ304でも、日本製鉄の値と NIST の値は少し違います。測った温度や材料が違うためです。

コウくん

合金の値は、使う材料の「鋼種・合金番号」と出典をそろえて比べてください。名前だけで比べると、ずれることがあります。

ステンレスの熱伝導率はどのくらい?

ステンレスの熱伝導率は、SUS304で約16、SUS430で約26です。

ステンレスは鉄より熱伝導率が低く、純鉄のおよそ5分の1です。炭素鋼と比べても半分以下です。

ステンレスはクロムやニッケルを多く含むため、熱を通しにくくなります。ステンレスの鍋は、火の当たる所に熱がたまりやすくなります。

SUS304などのオーステナイト系は、SUS430などのフェライト系より低い値です。

アルミの熱伝導率はどのくらい?

アルミの熱伝導率は、純アルミニウムで約230、合金では120〜210ほどです。

純アルミ系の1100は高く、マグネシウムの多い5083は約半分です。サッシの6063は、その間です。

アルミの製品を比べるときは、合金番号(1100・5052・6063など)を確かめます。5052の値は、一次資料で確かめられず表に入れていません。

銅の熱伝導率はどのくらい?

銅の熱伝導率は約390〜400で、銀の次に高い値です。

無酸素銅(C1020相当)も、ほぼ同じ値です。黄銅(真鍮)は亜鉛を多く含み、ずっと低くなります。

黄銅の値は、一次資料で確かめられなかったので表に入れていません。

チタンの熱伝導率はどのくらい?

チタンの熱伝導率は、純チタンで約22、チタン合金 Ti-6Al-4V で約7です。

チタンは金属の中では熱を通しにくく、合金はステンレスよりさらに低い値です。

チタンのマグカップの口が熱くなりにくいのは、この性質のためです。硬さの比べ方はモース硬度の一覧にまとめています。

熱伝導率は温度で変わる?

熱伝導率は温度で変わり、水は0℃から80℃までに約2割高くなります。

液体と気体の熱伝導率(1気圧)
物質熱伝導率 (W/(m·K))温度
水0.5560℃
水0.59820℃
水0.62940℃
水0.65160℃
水0.66780℃

出典: NIST Chemistry WebBook「Thermophysical Properties of Fluid Systems」(1気圧の等圧データ)

変わり方は、ものによって違います。金属も、温度が大きく変わると値が変わります。

気体は、温度が上がると熱伝導率も上がります。高温の炉や低温の冷凍機では、その温度の値を使います。

一覧の値を使うときは、温度の列が使う場面に近いかを確かめます。

建材の熱伝導率の一覧は?

建材の熱伝導率は、コンクリートが1.6、ガラスが1.0、木材が0.12ほどです。

建材の熱伝導率(建物の計算に使う代表値)
建材熱伝導率 (W/(m·K))種類
鋼55金属
アルミニウム210金属
銅370金属
ステンレス鋼15金属
岩石3.1石・土
土壌1.0石・土
コンクリート1.6コンクリート系
セメント・モルタル1.5コンクリート系
ALC(軽量気泡コンクリート)0.19コンクリート系
タイル1.3壁・下地
ガラス1.0壁・下地
かわら1.0壁・下地
土壁0.69壁・下地
れんが0.64壁・下地
せっこうボード0.22壁・下地
合板0.16木質
天然木材0.12木質
MDF(中密度繊維板)0.12木質
FRP(繊維強化プラスチック)0.26床
ビニル系床材0.19床
畳0.15床
カーペット類0.08床

出典: 建築環境・省エネルギー機構「材料の熱定数表」(空気調和・衛生工学会『試して学ぶ熱負荷 HASPEE』2012年より)

この表は、建物の冷暖房の計算に使う代表の値です。同じ名前の建材でも、密度や水分で値に幅があります。

表の金属の値は、純金属の測定値より低めです。建物の計算用に決めた値なので、純金属の表とは混ぜずに使います。

木材がコンクリートより熱を通しにくいのは、細胞の中に空気を含むためです。

断熱材の熱伝導率の一覧は?

断熱材の熱伝導率は0.02〜0.05ほどで、コンクリートの数十分の1です。

断熱材の熱伝導率(代表値)
断熱材熱伝導率 (W/(m·K))種類
グラスウール 10K 相当0.050繊維系
グラスウール 16K 相当0.045繊維系
グラスウール 24K 相当0.038繊維系
グラスウール 32K 相当0.036繊維系
高性能グラスウール 16K 相当0.038繊維系
高性能グラスウール 24K 相当0.036繊維系
ロックウール(マット)0.038繊維系
吹込み用セルロースファイバー 25K0.040繊維系
ビーズ法ポリスチレン 4号0.043発泡プラスチック系
ビーズ法ポリスチレン 特号0.034発泡プラスチック系
押出法ポリスチレン 1種0.040発泡プラスチック系
押出法ポリスチレン 2種0.034発泡プラスチック系
押出法ポリスチレン 3種0.028発泡プラスチック系
硬質ウレタンフォーム 2種1号0.023発泡プラスチック系
フェノールフォーム 1種1号0.022発泡プラスチック系

出典: 建築環境・省エネルギー機構「材料の熱定数表」(空気調和・衛生工学会『試して学ぶ熱負荷 HASPEE』2012年より)

グラスウールの「16K」は、1m³あたり約16kgの密度を表します。同じグラスウールなら、密度が高いほど値は低くなります。

発泡プラスチック系では、フェノールフォームと硬質ウレタンフォームが低い値です。

区分の名前は、表を作った時点の JIS のものです。製品の値は、袋やカタログに書かれた熱伝導率で確かめます。

断熱材の熱伝導率は低いほうがいい?

断熱材の熱伝導率は低いほうが、同じ厚さで熱を通しにくくなります。

断熱の強さは「熱抵抗」でも表します。熱抵抗は、厚さ(m)を熱伝導率で割った値です。

たとえば、16Kのグラスウール100mmは、熱抵抗が約2.2です。同じ熱抵抗をコンクリートで出すには、約3.6mの厚さが要ります。

コウくん

断熱材は「熱伝導率」と「厚さ」の組で比べてください。値が少し高くても、厚くすれば同じ断熱になります。

液体と気体の熱伝導率の一覧は?

水の熱伝導率は約0.6、空気は約0.026で、水は空気の約23倍です。

液体と気体の熱伝導率(1気圧)
物質熱伝導率 (W/(m·K))温度状態
水0.59820℃液体
水蒸気0.0246100℃気体
水素0.18320℃気体
ヘリウム0.15420℃気体
空気0.026427℃気体
酸素0.025920℃気体
窒素0.025520℃気体
アルゴン0.017520℃気体
二酸化炭素0.016320℃気体

出典: NIST Chemistry WebBook「Thermophysical Properties of Fluid Systems」(1気圧の等圧データ) / Lemmon, Jacobsen (2004) 窒素・酸素・アルゴン・空気の粘度と熱伝導率の式(NIST、International Journal of Thermophysics 25巻)

気体の多くは0.01〜0.03ほどです。水素とヘリウムは、軽い分子が速く動くため、ほかの気体より高くなります。

空気の熱伝導率はどのくらい?

空気の熱伝導率は、27℃・1気圧で約0.026です。

空気はほとんどの固体より熱を通しにくい物質です。断熱材の多くは、動かない空気を細かい泡や繊維の間に閉じこめて働きます。

ただし、空気が動くと対流で熱が運ばれます。すき間の大きい空気の層では、熱伝導率の値どおりにはなりません。

水の熱伝導率はどのくらい?

水の熱伝導率は、20℃で約0.6です。

水は空気の20倍以上、熱を通します。冷たい水が、同じ温度の空気より冷たく感じる理由の1つです。

セラミックスと樹脂の熱伝導率は?

ファインセラミックスは3〜150と幅が広く、樹脂は0.2〜0.4ほどと低い値です。

セラミックスと樹脂の熱伝導率
材料熱伝導率 (W/(m·K))温度種類
窒化アルミニウム150常温ファインセラミックス
炭化ケイ素60常温ファインセラミックス
アルミナ(酸化アルミニウム)32常温ファインセラミックス
窒化ケイ素20常温ファインセラミックス
ジルコニア3常温ファインセラミックス
ナイロン(ポリアミド)0.3420℃樹脂
PTFE(テフロン)0.2720℃樹脂
ポリイミド(カプトン)0.1920℃樹脂
出典(4件)

窒化アルミニウムや炭化ケイ素は、電気を通さないのに熱をよく通します。そのため、半導体の熱を逃がす部品に使われます。

ジルコニアは、セラミックスの中では熱を通しにくい材料です。炉の壁など、熱をさえぎる場所に使われます。

樹脂は、ステンレスと比べても数十分の1の値です。鍋の取っ手に樹脂を使うのは、熱が手に伝わりにくいためです。

熱伝導率と熱伝達率の違いは?

熱伝導率はものの中の熱の伝わりやすさ、熱伝達率は表面と空気や水の間の熱の伝わりやすさです。

熱伝導率熱伝達率熱貫流率
何を表すかものの中の伝わりやすさ表面と流体の間壁や窓の全体
単位W/(m·K)W/(m²·K)W/(m²·K)
決まるもの材料と温度風の強さ・表面の向き材料・厚さ・表面
よく使う場面材料の比較放熱・冷却の設計住宅の断熱性能

熱伝達率は、材料の性質ではありません。同じ板でも、風が強いと大きくなります。

熱貫流率は、壁や窓の全体で熱がどれだけ通るかを表す値です。住宅の断熱性能は、ふつうこの値で比べます。

熱伝導率が高いとどうなる? 低いとどうなる?

熱伝導率が高いと熱がすばやく広がり、低いと熱がその場にとどまります。

高いものは、熱を広げたい・逃がしたい場面に向きます。低いものは、熱を閉じこめたい場面に向きます。

熱伝導率向いている使い方例
高い熱を広げる・逃がす銅の鍋、アルミの放熱板、窒化アルミの基板
中くらい強さと熱のつり合い鋼の構造材、ステンレスの流し
低い熱を閉じこめる・さえぎる断熱材、樹脂の取っ手、木の床

フライパンの温まり方は、熱伝導率だけでなく厚さや重さでも変わります。選ぶときは、材料と厚さを組で見ます。

熱伝導率でよくある質問は?

熱伝導率が一番高い物質は?

京セラの資料では、常温で熱伝導率が最も高い物質はダイヤモンドです。

ダイヤモンドの数値は、一次資料で確かめられなかったため、表には入れていません。金属では銀が最も高い値です。

ステンレスは鉄より熱伝導率が高い?

いいえ。ステンレスは鉄より熱伝導率が低い金属です。

SUS304の熱伝導率は、純鉄のおよそ5分の1です。

アルミの熱伝導率は鉄の何倍?

純アルミニウムの熱伝導率は、純鉄のおよそ3倍です。

アルミ合金と炭素鋼で比べても、約3〜5倍の差があります。

熱伝導率の記号は?

熱伝導率の記号は、λ(ラムダ)がよく使われます。

英語の資料では k と書くこともあります。単位はどちらも W/(m·K) です。

熱伝導率と比熱の違いは?

熱伝導率は熱の伝わりやすさ、比熱は温まりにくさです。

比熱は、1gを1℃上げるのに要る熱の量です。熱伝導率が高くても、比熱が大きいと温まるまでに時間がかかります。

ガラスとステンレスの熱伝導率の違いは?

建材の表では、ガラスは1.0、ステンレス鋼は15です。

ステンレスは、ガラスの約15倍熱を通します。

出典

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